横浜市鶴見区 レアールつくの商店街の中に介護事業所を作りました。
新規に給湯室や手洗い、男女1箇所づつのトイレを作るためには、基本床上げが必要なのですが、コロナの影響で床上げに必要な材料が入手困難な上に、梁が多く天井が低いので床上げをしない方向で設計が始まりました。

この物件は元の美容室で作られた壁や配管が一部残っており、床上げ出来ないので既存の配管位置を考慮した位置に給湯室やトイレを設計しました。しかし、解体してみると天井に梁がかなり太くて多い上に、梁にスリーブ(穴)も無いため、天井や柱の納まりにはかなり悩みました。結局、新規のエアコンダクトや新規の換気扇のダクトを出来るだけ柱や梁の周辺に通し、太くなった梁は木目のクロスでデザイン梁にしました。また、既存窓回りの躯体壁が窓枠を付けられる形状になっておらず、納まりの難しい場所が多くありました。途中、既存の窓が古く、開けると窓ごと外れてしまうアクシデントがあり、窓も交換する事になった為、一部は窓交換待ちになる工程となりました。

いつも解体してから設計出来ると良いのですが、大抵の現場は店舗OPENの日付が先に決まっており、解体前に申請をする事が多いので、事前確認がとても大事です。それでも解体してみないと見えない部分も多く、これが設計の難しい所です。

内装は白を基調にグレージュアッシュの木目を合わせています。空調で一部にブルーグリーンのポイントを入れて清潔感のあるデザインにまとめました。

余談ですが、レアールつくの商店街は良くロケ地としても使われているようで、現調に行った当日au PAYのCMを撮影していて、高杉くん(神木隆之介さん)を撮っているシーンに出会いました。

 

ご依頼内容:オフィス・介護事業所のデザイン・設計・施工
物件内容:RC造4階建て2階部 75㎡/22.7坪
竣工:2022年9月