原産国で素材は生かされる

とある案件で、SPF材を使った図面を見ることがありました。

職人とやり取りをしていた際、

“SPF材はあまり良くないので、普通の家具や内装材には絶対使用しないよ”

といわれてしまいました。

SPF材というのはS(スプルス)P(パイン)F(ファー)の頭文字をとった略称で北米を原産国とする針葉樹のことです。

私はカナダに行ったことがあり、気候や人柄など、とても良い国だったという印象なので、

あまり良くないなんて、悪口を言われているようでなんだかすっきりしない気持ちでした。

SPF材でも全てが悪いということではなく、材質の特徴として柔らかく加工がしやすいという良さがあります。

しかし一方で、樹木の成長が早いので木の密度が低く反りが出やすいというデメリットも持ち合わせています。

材料の加工がしやすいとか密度が低いというのはさておき、反りが出やすいというのはそもそもの素材自体が

湿気の多い日本の気候に合っていないのではないかと思います。

カナダは湿気が少なく、とても爽やかな涼しい気候です。

個人的な思い出話ですが、レッドシダーの森林の中に漂う爽やかな木の良い香りは忘れがたい記憶で、

それはカナダの大自然の雄大さを存分に表現しているようでした。

扱いにくいというのは職人にとってはとても嫌がられる要素です。

その土地の風土にあった素材を使用するのが一番素材の特性が活かされるのかもしれません。

Y.F

 

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