両親が作った美容院を継ぐことになったとき、店舗内装デザインを変更する目的で近所にあるデザイン事務所に相談しに出かけたことがありました。店舗を継いだ段階で30年以上も経過していて今風ではないことがわかっていたのですが、当面はそのまま営業することに決めていました。というのも、美容室での仕事は初めてでなく他のお店での経験を持っていたけれども、お店の改装に利用できる資金がなかったためです。
古めかしいお店も味が合って良いとは考えていたのですが、新装開店したお店と比べるとお客さんの数はそれほど多くはない、集客するためには思い切って店舗内装デザインを変えることだと考え銀行に融資の相談をすることにしました。当初予定していた融資額は500万円だったのですが、お店の経営状態から500万円は無理だといわれ300万の借入となりその資金を基にして店舗内装を変えて貰う目的で近所のデザイン事務所に相談に出かけました。
改装するとなると工事期間中は営業することができませんので、その間は以前働いていた美容院で臨時に雇って貰えたのでそこでの収入も支払いに充てることができました。改装前の店内は照明があまり明るくなったので道路側の壁を取り除いて大きな窓ガラスを取り付ける、古い作りだったので天井が低くそれを高くすることで空間が広がり圧迫感がなくなった、かなりの改造になるけれども8坪程度のお店なのでリノベーションはそれほど費用がかからない、このようなことから依頼先の会社に全てを委託しました。最初は完成予想図をCG制作、それを見て雰囲気を掴むことができましたしその時点でも中々良いのではないかと考えることもできました。しかし、完成してみると予想を反して店内は明るくしかも空間が広く見える満足できる仕上がりはお客さんからの評判も高くなりました。以前と比べるとお客さんの数も増えて自分だけでは処理し切れないなど新しい美容師と共に頑張っています。